毎朝のルーティン

Madara practicing morning calligraphy as a warm-up before work, focusing quietly at his desk with brush and Sumi ink

毎朝のウォーミングアップは、仕事前の「準備」ではなく「整える時間」

私は毎朝、仕事に入る前に必ず短い書道の時間を持っています。
それは作品制作のための練習でも、完成を目指す書でもありません。
いわば、身体と心を整えるための“ウォーミングアップ”のような書道です。

スポーツ選手が体を温めるように、書く前に、筆・呼吸・感覚を静かに合わせていく。
この時間があるかないかで、その日の書の質は大きく変わります。

書道は、いきなり「表現」から始まらない

筆を持った瞬間から、作品が生まれるわけではありません。
墨の含み、筆の重さ、空気の乾燥具合による紙の質感、そして何よりも自分自身の心の状態です。

私の場合、それらが噛み合って初めて、「書く」という行為が自然に始まります。

私にとって、この朝の書道は作品を生み出すための前段階であり、同時に、自分自身を整える大切な儀式のようなものです。



書は、結果よりも「過程」が重要

完成した一枚だけを見れば、そこに至るまでの時間や感覚は見えません。

しかし実際には、こうした何気ない積み重ねが、一本の線、一画の重みに反映されていきます。

私が筆跡術書道と呼んでいるものも、特別な技法というより、「自分の状態をそのまま線に映す」ための在り方みたいなものなのです。


毎日書く理由

忙しい日もあります。時間が取れない朝もあります。
それでも、ほんの数分でも筆を持つことで、自分の中心に戻ることができる。
昔、命名書、お名前の書のEC通信販売を行っていたころは、毎日早朝から、1000枚、1500枚と書いていた時期があり、私の身体は、そういう風に作られていったのでしょう。

だから私は、毎朝このウォーミングアップの書道を続けています。この静かな時間が、その日のすべての仕事と作品の土台になっています。

Madara practicing morning calligraphy as a warm-up before work, focusing quietly at his desk with brush and Sumi ink

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