[number-0000009] 作品名:響 – 魂の共鳴 – サイズ:F20 価格:¥450,000

CONTENTS

作品イメージ

画像をタップすると、写真を拡大する事が出来ます。

作品の世界観

作者:MADARA

「響」は、目に見えぬ力の存在を描いた作品である。
人の内に眠る感情や祈り、そして生きる意思は、言葉にできなくとも確かに世界へ伝わっていく。その伝わりゆく“波”のようなものを、墨の線で捉えたのが本作である。筆をとる瞬間、意識は形を超え、ひとつの動きとなって現れる。その動きは荒々しくもあり、同時に静謐でもある。強さと静けさ、その両方が交わるところに「響」は生まれる。

墨は単なる色ではなく、生命の証のように滲み、伸び、広がる。
一筆ごとに墨が紙の上に残す痕跡は、まるで心の震えそのもののようだ。そこには理性や計算ではなく、瞬間に宿る真実がある。筆跡術(Hisseki-jutsu)による一発書きの中で、作為を超えた筆の軌跡が、精神の深奥と直結する。力を込めすぎれば潰れ、緩めすぎれば途切れる。筆を握る手と心の均衡のなかにのみ、真の「響」は現れる。

書き終えた後の静寂には、音のない音が残る。
最後の一筆を置いた瞬間、空間には淡い震えが広がり、見る者の胸奥にまで届く余韻を生む。その響きは耳で聴くものではなく、存在そのものを通して感じ取るものである。そこには、生命の鼓動、自然のざわめき、人の記憶、あらゆる「生」の波が重なり合っている。

「響」は、力強さを誇示する作品ではない。むしろ、内側から溢れる力が、静けさとともに世界へ広がっていく、その在り方を象徴している。人の心もまた、表に出ないところで絶えず震え、他者や自然、時間と共鳴している。その見えぬ連鎖を、墨という原始的な媒介で可視化することこそ、本作の目的であった。

この作品に宿る「響」は、ひとつの音でもあり、祈りでもあり、生命の証でもある。
それは消えゆくことのない波紋として、今も静かに世界を巡っている。

制作秘話

朝の静けさの中で、胸の奥から何かがゆっくりと立ち上がるのを感じた。
それは祈りのようであり、確信のようでもあった。
この「響」には、私の筆跡術の根幹にある五つの運、
才能運・健康運・金運・華麗運・無縫運、すべて注ぎ込んでいる。
それぞれの運は、人生における流れの方向を象徴しており、筆をとるたびにその力が墨の中に呼び覚まされる。

使用したのはF20キャンバス。
前作よりも大きな面に挑むことで、より強い「放たれる力」を形にしようとした。
筆を構えた瞬間、内から湧くエネルギーが指先に集まり、微かに震えた。
その震えが墨の重みと一体になり、画面へと放たれていく。
構図や均衡を求める思考は捨て、「線が生まれる瞬間」にすべてを委ねた。
墨がキャンバスの繊維に吸い込まれ、ゆっくりと滲み広がる様は、まるで五運が互いに呼応しながら融合していくようだった。

筆跡術の核心は「一筆の真実」である。
私が心で思ってしまった、ためらいも、迷いも、力の偏りも、すべてが痕跡として残る。
「響」はその瞬間の揺らぎを受け止め、力と静けさのあわいに生まれた。
一線ごとに、才能の流れ、体の活力、豊かさの気、華やぎの光、そして無縫の強者、
それらを込める意識で筆を走らせた。
筆が進むごとに、運気が空間の中で重なり合い、見えない光となって立ち上がるのを感じた。

最後の一筆を入れた瞬間、墨が弾け、静寂が一変した。
体がわずかに震え、目には見えない波が広がっていった。
筆を置いた後も、しばらくはその余韻を感じていた。
それは完成というよりも、祈りが形を得た瞬間だった。

「響」は、内なる力と幸運の波が共鳴した、一瞬の記録である。
それは単なる書ではなく、筆跡を通じて生命と運気がひとつに溶け合った“祈りの証”なのだ。
見る者の心にも、この響きがやわらかく届き、静かに運を呼び起こすことを願っている。

漢字の意味

● 字体構成
「響」は、古代中国の字形では「鄉(きょう)」と「音」から成ります。
部首は「音部」で、音や声の意味を持ちます。
上部の「鄉」はもともと「むかう」「呼び合う」ことを示し、「音」と組み合わさることで「互いに音が呼応する」=「共鳴する」「響き合う」という概念を生みました。

→ 字形としては「音(声・波動)」+「鄉(向き合う・集まる)」=「音が集まり、呼応して広がる」

● 書道における象徴的意味

  • 「響」は、筆跡が紙を超えて空間と共鳴する様を表す。
  • 一線一線の中に、「内なる波動」が存在することを示す。
  • 墨の濃淡・筆圧の変化によって、音の強弱・静動のリズムを視覚化できる。
  • 精神と外界が「呼応」し、生命の波を生む象徴。

詳細情報

項目内容
作品ベースウッドキャンパス
メイン素材木材、和紙
サイズF20 28.6in(727mm) × 23.8in(606mm)×0.98in(25mm)
使用画材墨汁
作品の仕上げ木製キャンパスの上に、ジェッソで下地処理をし、書道紙(和紙)を貼り、墨汁で描き、仕上げています。
国内外配送対応について・海外出荷対応可能:運送会社に指定が無ければFedExにて出荷
・日本国内の配送:運送会社に指定が無ければヤマト運輸にて出荷
出荷時の梱包について簡易包装や重包装など、ご要望に応じた梱包も対応させていただきますので、詳しくはお問い合わせください。
送料についてアート作品対応運輸を使う、保険をかけるなど、購入者と要相談のうえ決定します。
作品の補償について作品は、販売時の状態そのままでのお引き渡しとなります。美術品保険等のご希望がありましたら、ご相談も承ります。
お支払の方法作品価格+保険料(オプション)+送料が、お支払価格となります。お支払はカード決済がご利用いただけます。
作品証明書

作品証明書が付属します。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
CONTENTS