作品イメージ
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作品の世界観
作者:MADARA
「祈光(きこう)」は、秋の終わり、黄金色に染まった銀杏の下で生まれた書道作品です。
落ち葉が静かに舞う中で浮かんだのは、「祈り」というひとつの言葉でした。
世界では今も、瓦礫の中を歩き続ける子どもたちがいます。行き場も、守ってくれる大人もいないまま、それでも生きようと歩く姿は胸に深く残り続けます。
作者であるMADARAは、震災で家族を守りながら瓦礫を越えた記憶を持ち、命の脆さと、人が生きるということの重みを体感してきました。自然災害は避けられなくても、人が人に向ける暴力や戦争は本来あってはならないもの——その強い想いが、本作の中心にあります。
祈りが光へと変わり、遠く離れた誰かの心に届いてほしい。
そんな願いから誕生したのが「祈光」です。
ジェッソで下地処理したウッドキャンバスに和紙を貼り、墨を置く瞬間の緊張感と、払いの柔らかな余韻を大切に書かれています。最初の一筆は「生きようとする意志」を、最後の筆致は「明日への希望」を象徴します。
この作品は作者自身の祈りであると同時に、世界のどこかで困難を生きる人々の祈りでもあります。
あなたの空間に静かな光をもたらし、言葉では伝わらない想いをそっと照らす存在となることを願って制作されました。


制作秘話
「祈光」を書いた日は、風が強く、紅葉した銀杏の葉が絶えず舞い続けていました。
キャンバスを広げた瞬間、まるで黄金が空から降りてくるように感じられ、
その光の中で心に浮かんだのは、なぜかたった一つの言葉でした。
——祈り。
実はこの作品を制作する数日前、
戦争の映像を目にし、小さな子どもたちが瓦礫の中をさまよっている姿に深く心が揺らぎました。
「どうして人が人を苦しめるのか」
震災を経験した自分だからこそ、人災による苦しみを強く受け止めたのかもしれません。
作品制作の日、銀杏の葉が風に乗って和紙の上に落ち、
その葉をそっと払いながら筆を取ると、
墨が紙に触れる瞬間、胸の奥で揺れていた想いが一気に形を持ち始めました。
最初の力強い一筆は、
瓦礫をのり越えて家族を守ったあの日の「生きる意志」。
最後の柔らかな払いは、
世界のどこかで苦しむ子どもたちへの「明日への祈り」。
制作中、風に揺れる銀杏の葉が舞う音と、実が降り注ぐ音だけが響き、
その自然の中で、自分の内側にあった痛みや祈りが自然と解けていきました。
そして、祈光を書いたその日は、大事な家族の一人が
天に召された日にもなりました。
「祈光」は、私が書こうとしたというより、
“書かされるようにして生まれた” 作品です。
自然・季節・記憶・祈り。
それらすべてが重なった瞬間に、筆が導かれるように動きました。
漢字の意味
■ 「祈」 — 単体の意味
「祈」は、
・神や天に向かって願う
・静かに想いを捧げる
・心の奥から祈念する
・人の幸福や安全を願う
という意味を持つ漢字です。
古代では「示(しめすへん)」が祭壇を表し、
祈りの儀式や精神性を象徴していました。
外に向けた言葉というより、
“内側から湧き上がる深い願い” を表す文字です。
■ 「光」 — 単体の意味
「光」は、
・光そのもの(光線・輝き)
・希望
・未来への道しるべ
・闇を照らして導くもの
を意味する漢字です。
物理的な光だけではなく、
精神的な光・希望・救いや再生 といった象徴的な意味を持つのが特徴です。
詳細情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品ベース | ウッドキャンパス |
| メイン素材 | 木材、和紙 |
| サイズ | F20 28.6in(727mm) × 23.8in(606mm)×0.98in(25mm) |
| 使用画材 | 墨汁 |
| 作品の仕上げ | 木製キャンパスの上に、ジェッソで下地処理をし、書道紙(和紙)を貼り、墨汁で描き、仕上げています。 |
| 国内外配送対応について | ・海外出荷対応可能:運送会社に指定が無ければFedExにて出荷 ・日本国内の配送:運送会社に指定が無ければヤマト運輸にて出荷 |
| 出荷時の梱包について | 簡易包装や重包装など、ご要望に応じた梱包も対応させていただきますので、詳しくはお問い合わせください。 |
| 送料について | アート作品対応運輸を使う、保険をかけるなど、購入者と要相談のうえ決定します。 |
| 作品の補償について | 作品は、販売時の状態そのままでのお引き渡しとなります。美術品保険等のご希望がありましたら、ご相談も承ります。 |
| お支払の方法 | 作品価格+保険料(オプション)+送料が、お支払価格となります。お支払はカード決済がご利用いただけます。 |

作品証明書が付属します。

